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2011年02月03日

小学3年生【2ケタ×2ケタの筆算】

現在、小学3年生は2ケタ同士のかけ算の筆算に取り組んでいます。今回はその授業風景について書いてみたいと思います。

私「今日は2ケタ×2ケタの筆算の方法について考えてみよう」
(私は「21×15」と紙に書いて、Aくんに渡しました。)
Aくん「えー、無理。」
私「そんなこと言わないで?まずは、筆算じゃなくてもいいから、Aくんのやり方でこの答えの求め方を考えてごらん?」

Aくんはしばらく考えてから、“21”の数字を15個書き出して、地道に計算をし始めました。
そして、やっとのことで答えを導き出しました。

Aくん「分かった!315だよね!?」
私「おぉ、できたね!」
Aくん「疲れた~。」
私「そうだね。頑張ったもんね。」
Aくん「もっと簡単に計算したい・・・」
私「簡単に?」
Aくん「うん」
私「実は前に1回習ってるんだよ、Aくん。」
Aくん「(すこし考えてから)筆算のこと?」
私「そうそう。前は何ケタ×何ケタの計算をしたんだっけ?」
Aくん「2ケタ×1ケタ」
私「そうだったよね。今回のかけ算は前回習ったものとどこが違うの?」
Aくん「かける数!」
私「うん。かける数が?」
Aくん「十の位も出てきた!」
私「そうだね。じゃぁ、さっき書いてくれた、Aくん流の方法(“21”の数字を15個書いたノート)を見ながら、筆算だったらどうすればいいんだろう?っていうのを考えてみよう。」

そして、Aくんはこんなことに気付きました。
 
Aくん「これ(“15”の数字を指さしながら)、5だけにしたら俺計算できるよ。」
私「そうだね。じゃぁ、ちょっと計算してごらん。」
Aくん「(筆算で計算してから)105!」
私「そうだね。」
Aくん「ちょっと待って・・・?」

Aくんの中で何かが起きました。何やら計算しているようです。Aくんの手もとに私が目をやると、“315-105=210”“21×10=210”の計算が。そして・・・

Aくん「俺、分かったもんね!」
私「なになに?」
Aくん「“21×10”と“21×5”をたしたら“315”!!」
私「なるほど!じゃぁ、今度はそれを筆算で書けるかやってみようよ」

そして、最後にたった一言、私は言いました。
「今までは1段目のところしか書いてこなかったよね。でも今回は1段目だけにこだわらなくてもいいよ。自由に書いてごらん。」と。

すると、Aくんは「2段目でもいいのかな?」と呟きながら書き始め・・・。

小学3年生【2ケタ×2ケタの筆算】

そして、とうとう最後まで書くことに成功したのでした。
その時のAくんの顔はとてもすっきりとした、嬉しそうな表情でした。 

(ざびぃ)



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