2010年10月22日
小学5年生【算数・体積】 ~“想う”授業だからこそ~
「学校の体積のテスト、100点取ったよ!」
10月の初旬頃だったでしょうか。教室に入ってくるなり、Yさんは私に満面の笑みを浮かべながら教えてくれたのです。私はまるで自分が100点を取ったかのように嬉しくなりました。
「すごいじゃん!やったね!頑張ったね!!」
~~~~~~~~~~~~
「なんだか難しそう」。
これが、初めてYさんが体積という言葉に出会ったときの反応でした。
「難しそう? じゃぁ、楽しいって思えるように一緒にやってみようよ」
そう言いながら、私はふと思いました。
<・・・どうすれば、そんな授業ができるんだろう・・・>
私は言葉で伝えることが、どうも上手くないのです。生徒に何かを質問するにも、その質問の意味を生徒に理解してもらえない、なんてこともあるくらいで・・・。
私は勝負に出ました。言葉ではなく、見てもらおう!と。「体積」の言葉の意味を、目と手をフル活用して確かめてもらおう!と。
「これ、な~んだ?」「えっと・・・立方体?」
「そう!・・じゃぁ、これは?」「それは、・・直方体!」
「じゃぁ、これは?」「ん~・・・紙!」「確かにそうだけどぉ・・・」
冗談を交えたような会話だけど、生徒の顔は真剣そのもの。
私はその日の授業で1枚の方眼と、方眼の入った高さ1センチの直方体、縦・横・高さが1センチの立方体をそれぞれ用意しました。前述の会話は、これを見ながら答えてもらったものです。

「これ縦横1センチの方眼なんだけど… じゃぁ、この(方眼用紙の)マス目に沿って、縦3センチ・横4センチの長方形を描いてみて?」
私がAさんに方眼用紙を渡すや否や、Aさんは手早く描いてくれました。
「今描いてくれた長方形なんだけど、面積ってどのくらい?」
「そんなの簡単だよ~。4×3=12で12平方センチメートルでしょ?」
「そうだよね。じゃぁ、ここに この長方形と同じ直方体をここに置くね」
「これ、さっきの立方体の12個分ってことだよね」
「おぉっ、いいところに気付いたね。」
私は机上にある方眼用紙と立方体、直方体を机の中に一旦しまいながら言いました。
「じゃぁ、ここでちょっと頭の体操。面積って何を表したものなんだっけ?」
「え~、それさっきやった~。紙に描かれた四角形の大きさを知るためのものでしょ?」
「そうそう。平面に描かれた四角形の大きさや広さを表したものなんだよね。ちなみに、“積”ってなんのこと?」
「えっ~とぉ・・・ 掛け算の答えのこと!」
「そうだったね。じゃぁ、それを踏まえて考えてみてよ? 体積って何を表したものって言えそう?」
「う~ん、“積”は掛け算なんだけど・・・ “体”が分かんない」
「じゃぁ、ヒントね」
私は再び、立方体と直方体の箱を机の上に見せました。
「これ、な~んだ?」
すると、Aさんの目が一瞬キラッと光りました。
「分かったよ、先生!」
「なになに?」
「体積の“体”って立方体、直方体の“体”!だから、体積っていうのは、直方体や立方体を掛け算した答えなんだね!」
このやり取りの後、複数の同じ大きさの直方体の箱をAさん自身が積み上げる作業をすることによって、Aさんはほぼ1人で体積の公式に気付くことに成功したのです。現在、Aさんは分数のたし算、ひき算の学習をしています。また聞けるといいな。「え、何を?」ですって?
体積の授業の最後にAさんはこう言ってくれたのです。
「先生、体積って楽しいね。私、これ好きかも」。
(ざびぃ)
10月の初旬頃だったでしょうか。教室に入ってくるなり、Yさんは私に満面の笑みを浮かべながら教えてくれたのです。私はまるで自分が100点を取ったかのように嬉しくなりました。
「すごいじゃん!やったね!頑張ったね!!」
~~~~~~~~~~~~
「なんだか難しそう」。
これが、初めてYさんが体積という言葉に出会ったときの反応でした。
「難しそう? じゃぁ、楽しいって思えるように一緒にやってみようよ」
そう言いながら、私はふと思いました。
<・・・どうすれば、そんな授業ができるんだろう・・・>
私は言葉で伝えることが、どうも上手くないのです。生徒に何かを質問するにも、その質問の意味を生徒に理解してもらえない、なんてこともあるくらいで・・・。
私は勝負に出ました。言葉ではなく、見てもらおう!と。「体積」の言葉の意味を、目と手をフル活用して確かめてもらおう!と。
「これ、な~んだ?」「えっと・・・立方体?」
「そう!・・じゃぁ、これは?」「それは、・・直方体!」
「じゃぁ、これは?」「ん~・・・紙!」「確かにそうだけどぉ・・・」
冗談を交えたような会話だけど、生徒の顔は真剣そのもの。
私はその日の授業で1枚の方眼と、方眼の入った高さ1センチの直方体、縦・横・高さが1センチの立方体をそれぞれ用意しました。前述の会話は、これを見ながら答えてもらったものです。

「これ縦横1センチの方眼なんだけど… じゃぁ、この(方眼用紙の)マス目に沿って、縦3センチ・横4センチの長方形を描いてみて?」
私がAさんに方眼用紙を渡すや否や、Aさんは手早く描いてくれました。
「今描いてくれた長方形なんだけど、面積ってどのくらい?」
「そんなの簡単だよ~。4×3=12で12平方センチメートルでしょ?」
「そうだよね。じゃぁ、ここに この長方形と同じ直方体をここに置くね」
「これ、さっきの立方体の12個分ってことだよね」
「おぉっ、いいところに気付いたね。」
私は机上にある方眼用紙と立方体、直方体を机の中に一旦しまいながら言いました。
「じゃぁ、ここでちょっと頭の体操。面積って何を表したものなんだっけ?」
「え~、それさっきやった~。紙に描かれた四角形の大きさを知るためのものでしょ?」
「そうそう。平面に描かれた四角形の大きさや広さを表したものなんだよね。ちなみに、“積”ってなんのこと?」
「えっ~とぉ・・・ 掛け算の答えのこと!」
「そうだったね。じゃぁ、それを踏まえて考えてみてよ? 体積って何を表したものって言えそう?」
「う~ん、“積”は掛け算なんだけど・・・ “体”が分かんない」
「じゃぁ、ヒントね」
私は再び、立方体と直方体の箱を机の上に見せました。
「これ、な~んだ?」
すると、Aさんの目が一瞬キラッと光りました。
「分かったよ、先生!」
「なになに?」
「体積の“体”って立方体、直方体の“体”!だから、体積っていうのは、直方体や立方体を掛け算した答えなんだね!」
このやり取りの後、複数の同じ大きさの直方体の箱をAさん自身が積み上げる作業をすることによって、Aさんはほぼ1人で体積の公式に気付くことに成功したのです。現在、Aさんは分数のたし算、ひき算の学習をしています。また聞けるといいな。「え、何を?」ですって?
体積の授業の最後にAさんはこう言ってくれたのです。
「先生、体積って楽しいね。私、これ好きかも」。
(ざびぃ)
Posted by 虹の風 at 15:24│Comments(0)
│小学クラス
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